英語: 仕事としての通訳

英語の通訳について、

こんなニュースがありました。

以下はYahooニュースからの引用ですが、原文の記事は以下のURLからご覧ください。

Yahoo ニュース

【MLB】「通訳はマウンドに上がるな」―田中将大に“指摘”の米解説者が批判受け謝罪

 

野球言語を覚えろ!」で波紋、一夜明けてツイッターで「心から謝罪します」

ヤンキースの田中将大投手は6日(日本時間7日)、本拠地でのレッドソックス戦に先発したが、5回を3被弾を含む5安打2奪三振1四球5失点(自責5)と乱調に終わり、今季6敗目(5勝)を喫した。5回を投げ終え、わずか62球(44ストライク)で降板。試合は4-5で敗れた。

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泥沼の5連敗となった田中。4回の連続被弾直後には、ラリー・ロスチャイルド投手コーチがマウンドへ向かったが、この際に通訳を帯同していたことから、宿敵レッドソックスのOBが「違反にすべき」とまさかの主張。「野球言語を覚えろ!」と苦言を呈して波紋を呼び、その後、本人やテレビ局が謝罪をするという事態となった。

炎上続きでニューヨークメディアから厳しい批判を受けている田中に対して、ヤンキースの宿敵レッドソックスのOBから不可解な意見が飛んだ。この試合の4回。田中は先頭ボガーツを四球で歩かせると、続くモアランドは右翼へ特大2ラン。さらにラミレスには左中間へのソロを浴び、2者連続弾で畳みかけられた。

ここでマウンドの田中の元にロスチャイルド投手コーチが歩み寄る。すると、ボストンでテレビ中継しているテレビ局「NESN」の解説者で、レッドソックスの球団殿堂入りを果たしている元内野手のジェリー・レミー氏はこう語った。

「(ロスチャイルドに同伴したのは)トレーナーかと思いました。田中が通訳をつけていることを失念していました。私はこれ(通訳のマウンド帯同)を禁止すべきだと思います」

中継局も謝罪、田中も米メディアの取材受ける事態に

これを受け、実況が「本気ですか?」と驚きとともにレミー氏に聞き返す。レッドソックスは日本人投手との縁が深く、野茂英雄氏、現カブスの上原浩治投手、現マーリンズの田澤純一投手、現ソフトバンクの松坂大輔投手、斎藤隆氏、岡島秀樹氏が過去に在籍。レッドソックスでも、投手コーチや監督が通訳を伴ってマウンドに向かい、会話するシーンは見慣れた光景だったはずだからだ。

しかし、レミー氏はここで「本当にそう思うよ」と即答。実況が「どの辺りが気に入らないのでしょう?」と質問すると、「うーん、野球言語を覚えろ! すごくシンプルな話だ。長い時間経っているのだから、投手コーチと投手の会話はすごく簡単に理解できるだろう」と話していた。

実況は会話の細かいニュアンスで誤解を招かないような配慮とフォローしていたが、このレミー氏の発言を米誌「スポーツ・イラストレイテッド」など米メディアが取り上げ、ファンから「人種差別だ」などと批判が集まる事態となった。

すると、レミー氏は一夜明けた現地時間7日(同8日)に自身のツイッターで「昨夜のテレビ放送での私の言葉で不快となった方々に心から謝罪します」と謝罪。ニューヨークの地元紙「デイリー・ニューズ」は、試合を中継した「NESN」も「火曜夜のニューヨークからの中継に関連して、NESNはジェリー・レミーが表現したいかなる見解にも賛同しておらず、またジェリーと話し、彼が後悔していることを理解しました。我々はジェリーの言葉で不快となった方々に心から謝罪いたします」と謝罪したことを伝えている。

同紙によると、田中自身は米メディアの取材に対して、今回に騒動について「コメントしづらい」としつつも、通訳なしでは微妙な意味づけが失われる可能性があることや、MLBのルールでは通訳のマウンドへの帯同が認められていることを指摘したという。また、CBSスポーツは、レッドソックスのスポークスマンがレミー氏の発言に同意できないと声明を出したことを報じている。球団側も火消しに追われる大騒動となった。

 

仕事としての通訳を考える

英語で仕事、となれば、先ず思い浮かべるのが、通訳ではないでしょうか。翻訳、という仕事もありますが、仕事としては、いずれも地味で裏方、ということになります。翻訳については別の機会にするとして、今回は通訳について少し考えてみます。

 

 

 

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英語の通訳とは

英語の通訳とは、観光や会議などで外国人にこちらの伝えたい内容を英語にして話すこと、また外国人が英語で話している内容を日本語にして伝える、という仕事です。観光の場合は、通訳ガイドという国家資格を有する専門家でなければ仕事ができませんので、ここではあくまでも会議通訳などに限定します。尚、通訳ガイドと通訳は、名称こそ類似していますが、本質的に異なりますので、ご了承ください。

英語の通訳は、大きく分けて2つあります。ひとつは、逐次通訳、例えば、会議などで、発言者が英語で説明をし、それを通訳者が日本語で説明をしていきます。また、その逆の日本語から英語もあります。もうひとつは、同時通訳、例えば、英語で発言者が話しているとほぼ同時に、通訳者がその発言内容を日本語にして説明していきます。また、その逆の日本語から英語もあります。

英語の通訳は、あくまでも発言者に対して黒子ですから、発言内容を補足したり、省略したりすることはできません。また、逐次通訳にせよ、同時通訳にせよ、本来の英語力以外に、通訳技術を身につけておく必要があります。しかしながら、通訳には国家資格がありませんので、実力本位の世界です。

英語の通訳といえば、外資系企業などでよく、従業員が英語での説明を日本語に通訳する場合もありますが、ここで言う「仕事としての通訳」つまり、プロとしての通訳者ではありませんので、そのままプロの通訳者にはなれません。言い換えれば、英語の分かる従業員なら、通訳できるだろうと簡単に考えてしまう企業が多すぎますね。典型的なのが帰国子女です。別に帰国子女のみなさんを悪く言うのではありません。むしろ、帰国子女のみなさんは、ある意味被害者なのかもしれません。帰国子女のみなさんは、確かに英語は理解できます。そしてある程度日本語で説明もできます。その逆も対応できます。しかしながら、それはあくまでも情報を伝えるという目的であれば、問題ないのですが、正式の場での通訳という観点からは、リスクがあります。帰国子女のみなさんに限らず、いわゆる英語屋という人たちも当てはまるのですが、英語は分かる、だから相手が英語で言っていることも分かる、というのが通訳としてそのような方々を使おうとする企業のみなさんの発想です。

英語の通訳はプロを雇えれば理想的なのでしょうが、費用の問題もあり、ほとんどの場合、社内の従業員が通訳をしています。別にそれが悪いといういのではありません。むしろそのような機会を、社内研修と捉え、それぞれの企業が国際化の波をどのように乗り切っていくかを考えてもらえばいいのですが、残念ながら、そのような企業はほとんどありません。

英語の通訳は、技術であるとお伝えしました。言い換えれば、英語の通訳は単に英語を日本語に、または日本語を英語に訳しているだけではない、ということです。聞こえてくる英語をそのまま日本語にしていのですが、学校で習ったような、関係代名詞、関係副詞、などが使われている表現であれば、後ろから前に訳していきますので、発言が終わるまで待たないと、日本語にできない、ということになります。それではどうすればいいかなのですが、英語を前から後ろに訳していきます。

例をあげて説明しますね。

 

 

 

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This is a problem that should be removed.

「これは、排除されるべき問題です。」 というのが標準的な訳ですね。

関係代名詞 that のあとの should be removed は、本来の主語、problem を説明しています。

学校の試験では、これで正解です。

では、関係代名詞の右側の文章を前にせずに、英文の語順通りに訳すと、

「これは、問題として排除されるべきです。」 

「これは、問題ですから排除してください。」

などとなります。

例としてあげたのは、簡単な英文ですので、関係代名詞 that の後ろから訳してもあまり時間はかかりませんが、これが繰り返されると、結構な時間になります。

英語で通訳する場合、さらに求められることがあります。例えば会議の席で、あるひとつの議題について、発言者が資料を説明します。その資料は、営業戦略や技術情報についての詳細な説明が記載されています。その中から必要な個所を抜粋で、説明しながら、今後の方針を決めていきます。その途中で、あるいは質疑応答の時間を設けて、参加者がそれぞれの意見を述べたり、提案をしたりします。その発言ひとつひとつを日本語で理解し、英語で説明する、または英語で理解して日本語で説明する、という作業に取り組むのが通訳者です。対象となる技術などを理解するには、その技術を概略にせよ通訳者が理解しておくことが必要です。専門用語の内容は分からなくても、その専門用語の意味は把握しておくことが不可欠です。そうなると、単に英語を日本語に、または日本語を英語にしていく作業だけではなく、対象となる内容の基本的な知識を把握しておくための作業も必要となります。

例えば、議題が特許侵害についてのことであれば、英語、日本語以前に、特許や特許侵害についての基本的な知識がなければ、英語そのものが理解できなくなります。

これも例をあげて説明しますね。

ある装置が既に特許を取っている別の装置を侵害しているかどうか、という議論をしていると想定します。

先方の説明で、

This device comprises AAA, BBB, and CCC.

Your device consists of AAA, and BBB.

Therefore, this device is different from your device.

 

ということですが、これを日本語にしてみます。

 

本装置は、AAAとBBBおよびCCCで構成されています。

御社の装置は、AAAとBBBの構成です。

よって、本装置と御社の装置は異なるものです。

 

要するに、本装置は御社の装置を侵害していない、という主張です。

それでは、本装置と御社の装置はどこが違うのでしょうか。

日本文だけでは判断がつきませんが、英文では明確です。

つまり、

This device comprises AAA, BBB, and CCC. 

この文には、comprise という動詞が使われています。

これは、~を構成する ですが、~などが含まれる という意味があります。

つまり、この装置を構成しているのは、AAA BBB CCC 

 

以外の要素も加えることができる、ということです。

 

それに対して、

Your device consists of AAA, and BBB.

これは、consist of で構成することを表しています。

同じ ~を構成する でも、AAA と BBB だけという意味を表しています。

だから、本装置は対象となる構成要素が広いので、御社の装置を侵害していない、という主張です。

 

実際にはもっとややこしいやり取りとなりますが、ここでは英語以外に背景知識を理解しておくことの説明として簡単に述べています。

 

このように文字にすると、ある程度落ち着いて判断できるのですが、通訳の場合、すべて口頭ですので、よほどの英語力と対象となる議題や話題についての知識が 求められます。それが仕事としての通訳のレベルです。

 

英語の通訳を目指されているなら、あなたはぜひこのことを踏まえて、頑張って いってください。

 

 

 

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